王女は羊飼いの夢を見るか
パウル・ブリル 《エルミニアと羊飼いのいる風景》
1620頃
キャンヴァス、油彩
74.5×106.7cm
文献:57
愛する男の姿を追って、鎧兜を身にまとい、敵の包囲を突破したサラセンの王女エルミニア。虎口を脱した彼女が羊飼いたちから、牧歌的な生活の喜びを聞かされる場面である。こういう作品が喜ばれたのは、やはり素朴や平和が、遠くにあって思うものだったからか。
パウル・ブリル(1554〜1626) フランドル出身の画家、版画家。ローマで活躍し、小さいが魅力的な風景画を数多く描いた。