ヨーロッパ旅行の成果を見せる一点
ジョン・ロバート・カズンズ 《ポルティーチからヴェスヴィオ山を望む》
1782
紙、水彩、鉛筆
30.5×45.1cm
古には、ポンペイを灰で埋めつくしたヴェスヴィオ山。朝焼けの光を浴びたその雄姿と、ナポリの肥沃で乾いたカンパーニャの風景が描かれている。カズンズ特有の広々とした空間構成や、抑制された色数による微妙なトーンと濃淡による表現が冴えを見せる。
ジョン・ロバート・カズンズ(1752〜1797) 実景を描くこととピクチャレスクな風景画の伝統を融合させた作風は、英国水彩画黄金時代の幕を開けた。