コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

風景画家の理想的構図

ジャン=ジョゼフ=グザビエ・ビドー 《山の見える牧歌的風景》

1790年代
キャンヴァス、油彩
81.5×111.7cm

犬を連れた牧童と牛の群れが古典的な趣を添えるが、主役はあくまで自然の風景そのもの。密生する木立や倒れた幹、葉や川のせせらぎに照り返る光の表現、そして広がりのある遠近法による構図に、ビドーの真骨頂が表れている。

ジャン=ジョゼフ=グザビエ・ビドー(1758〜1846) 故国フランスで学んだ後、イタリアに滞在して絵画を研究。帰国後、風景画家として美術アカデミー初の会員となる。

一覧へ