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わきたつような生命力
北川民次 《雑草の如くIII(裸婦)》
1949(昭和24)
キャンヴァス、油彩
130.3×162.0cm
画面を二分割した構図の中に、明るい空の下でゆったりと横たわるふくよかな裸婦と、下層社会で苦しみあえぐ人々が描かれている。描き分けられた静と動、明と暗、美と醜との対比によって、わきたつような生命力が際だっている。
北川民次(1894〜1989) 静岡県榛原郡五和村(現:島田市金谷)に生まれる。新しい表現を求めてアメリカへと渡り、放浪の末にたどり着いた1920年代のメキシコで壁画運動に共鳴。児童画教育からもヒントを得て、民衆の現実の生活に根ざした絵画を残した。
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