コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

静岡の調べ

静岡出身の作家たち、静岡を愛した作家たち

静岡に生まれ、その風土を底流として個性を伸ばした作家、静岡の自然と文化に魅せられて往来・居住した作家など、当県ゆかりの人々の作品をご紹介していく。静岡が育んできた豊かな美術世界を、楽しんでいただきたい。
パート後半では、静岡の美術動向として次の3つを特集した。(1)江戸後期の遠州地方における渡辺崋山の門人たち—福田半香、平井顕斎ら—の活躍。(2)山口源や中川雄太郎らによる創作版画運動。(3)静岡と清水を拠点に生まれた戦後前衛芸術運動、グループ「幻触」。
県内の美術文化を検証し、その動向を確認していくことは、県立美術館の大切な役割である。今後もさらなる充実を図っていきたい。

近代女性の健やかな息吹

中村岳陵 《婉膩水韻》

空を得意とした岳陵、本領発揮の一作

中村岳陵 《残照》

大自然の壮大絶妙の美しさ

中村岳陵 《磯》

大阪万博出品作

沖六鵬 《進》

皮に託した古代幻想

大久保婦久子 《登呂の譜》

ダイナミックな構図の中に生命への慈愛

秋野不矩 《廻廊》

氾濫する聖河と相対する画家の気迫

秋野不矩 《ガンガー(ガンジス河)》

「私は彼らが好きだ。」(秋野不矩)

秋野不矩 《たむろするクーリー》

伸びやかな色彩で愛児を描いた佳品

赤城泰舒 《ギターを弾く少年》

山の空気をノスタルジックに描く

赤城泰舒 《雲(折原)》

簡素な形態と魅力的な質感で無国籍都市上海を表現

伊藤勉黄 《上海の裏町》

鮮烈な朱。伊藤勉黄最晩年の輝く色彩。

伊藤勉黄 《風媒花》

わきたつような生命力

北川民次 《雑草の如くIII(裸婦)》

壁画を思わせる大画面

北川民次 《タスコの祭》

技法と作者の温かい視線が絶妙にかみ合った秀作

北川民次 《瀬戸十景(表紙)工場の一角 ほか》

ターナーへの憧憬

栗原忠二 《セントポール》

そぞろ歩くロンドン

栗原忠二 《ロンドン郊外》

突き進む道

柏木俊一 《道》

ゆっくり進む道

柏木俊一 《海と畑と森》

墨色の諧調に冴える鋭敏な感覚

近藤浩一路 《東山粟田口》

画家が感じた生のはかなさ

曽宮一念 《種子静物》

鮮烈な赤は、スペイン精神を表す

曽宮一念 《スペインの野》

光を失った画家の絶筆

曽宮一念 《毛無連峯》

漁師の家を独特の作風で描く

高畠達四郎 《漁師の家》

爽やかな下田の風

高畠達四郎 《伊豆下田港》

超高速は止まって見える?

菅井汲 《Masse Noire》

ワッペンと似て非なるもの

磯辺行久 《WORK62-46》

絵画表現の可能性を問いつづける

依田寿久 《無題 No.3》

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