コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

光を失った画家の絶筆

曽宮一念 《毛無連峯》

1970(昭和45)
キャンヴァス、油彩
53.0×72.7cm

毛無山は、静岡県富士宮市と山梨県の境、天子山地の最高峰。鮮明な色彩と力強い描線によって描かれているが、本作を制作した翌年、曽宮は、光を失っている。本作は、目の病と闘い続け、日本の風景を独自の作風で描いた一人の画家の絶筆である。

曽宮一念(1893〜1994) 東京美術学校で藤島武二に学ぶ。静岡県富士宮市に50年余にわたり居住し、日本の風景を描いた。101歳の生涯を全うした。

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