足で描く
白髪一雄 《屋島》
1965(昭和40)
キャンヴァス、油彩
182.0×227.0cm
キャンヴァスを床に寝かせ、天井から吊り下げたロープにつかまって、足の裏で描いた作品。キャンヴァスの上に塊で落とした絵の具と格闘するうちに、勢い余って滑る事もあったという。文字どおり身体を張って挑んだ行為の痕跡であるこの絵画は、見るものの触覚や身体を刺激する。
白髪一雄(1924~2008) 兵庫県尼崎市に生まれ。「人の真似をするな、今までにない新しいものをつくれ。」をモットーとする「具体美術協会」のリーダー吉原治良に見込まれ、1955年以降、解散まで「具体」の中心メンバーとして活躍する。