「現代美術」を問う現代美術作品
吉仲太造 《現代美術》
1965(昭和40)
パネル、新聞紙、釘、綿、ホック、リボン
121.5×121.5cm
張り込まれた新聞の株式欄の上に、綿布団に寝かせられた釘たち。バブル崩壊後の今日にあっても株で躍る者と物は絶えない。そのシニカルな予言であったか。だが同時に造形的な美しさと強さをあわせもつ。だからこそ、優れた自己批評たりえているのだ。
吉仲太造(1928〜1985) 京都市に生まれる。八木一夫、鈴木治、流政之、岡本太郎らと交友。様々に作風を変遷させつつも、絵画とは何かを問いつづけた。