ロダンは近代彫刻の先駆者、傑出した個性と才能の持ち主、あるいはブランクーシなど、20世紀彫刻に大きな影響を与えた彫刻家として知られている。しかし、同時代の彫刻家の活動やロダンとの芸術的な交流などに目を向けることで、必ずしもロダンが時代とは無縁ではなかったことに気づく。
若きロダンの師・カリエ=ベルーズは、ブリュッセルを中心に活動し、ロダンをはじめとする多くの若手彫刻家を登用して、公共彫刻の制作にあたった。ロダンが彼から受けた影響は、彫刻の制作だけではなく、その作品の売買に関わる事にいたるまで、芸術家としての姿勢に他ならなかった。 |
エミール=アントワーヌ・ブールデル
《ロダンの肖像》 |
アルベール=エルネスト・カリエ=ベルーズ
《ニンフを連れ去るサテュロス》 |