「静岡ゆかりの画家たち」と聞いて、皆さんは誰を思い浮かべますか?秋野不矩、中村岳陵、曽宮一念、北川民次など。静岡県には、中央画壇だけではなく、世界にも通用する画家がいます。これまで、当館ではこうした作家を紹介する展覧会を「静岡の美術」シリーズとして全8回にわたり企画してきました。それとともに、関連する作家の収蔵品も着実に増えてきています。そこで今回は、これら作家をすべて登場させて、改めて静岡という風光明媚な土地との関わりを考えてみたいと思います。富士山、三保松原など絵画の題材が豊富な静岡には、多くの画家が往来し制作してきました。心身を癒し、文化を育む場所であったわけです。題材を求め静岡に移り住んだ画家、この地から中央、世界へと飛躍した画家、地元の美術の発展に尽力した画家と、それぞれ特色はあるにせよ、静岡は様々な芸術を育んできました。 (当館学芸員 泰井 良) |
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