吉岡前館長が急逝されたため、6月より、思いがけず館長の大任を担うことになりました。当面は、5年来勤務している尾道大学教授との兼任です。当館では準備室時代を含めて17年間、学芸チーフを務めてきました。開館当初のコレクション形成、海外主要美術館との展覧会提携、そしてロダン館の創設など、懐かしい思い出が沢山ありますが、現下の美術館運営は、過去の経験が物を言うほど容易ではないのは明らかでしょう。むしろ従来の枠を払い、今日に相応しい公立美術館像を追求することが何よりの責務と自戒しております。
当館が静岡の地に根差しつつ、来館者と双方向的に関わりながら、質の高い美術体験を提供する場であり続けるよう努める所存ですので、どうぞ忌憚ないご意見をお寄せください。 |