アマリリス Amaryllis

2008年度 春 No.89

美術館問はず語り 「桜の頃は、さらなり」

一番好きな花は「桜」という答えが最も多いそうです。
日本人にとって馴染みの深い桜。美しく咲き誇り、潔く散りゆく姿ははかなく、感慨深いものです。青空の下、雨の中、月明かりの下、どの表情にも魅せられます。個人的にはこの季節が待ち遠しい一方、なんとなく落ち着きなく過ごしてしまいますが、格別な思い入れがある方も多いのではないでしょうか。
美術館周辺は、桜の名所としても知られていますが、ひと言に桜といっても、日本には300を超える種類があるそうです。美術館周辺にある1,000本近い桜の中で、いちばん多いのが染井吉野です。凛として美しく、一斉に咲き乱れる様は、見ごたえがあります。ほかにも、黄緑色の花を咲かせる御衣黄(ギョイコウ)をはじめ、黄色い鬱金(ウコン)、山桜、大島、普賢像、関山、一葉など、歩いてみるといろいろな種類があることがわかります。早咲き、遅咲き、一重に八重など、それぞれに特徴があります。美術館の木には名札がついているので、特徴を確かめながらお花見するのも、楽しみ方のひとつかもしれません。
さて、桜つながりであと少しお付き合いください。
「美術館周辺散策マップ」が新しくなりました。花や木をイラストにしたマップを作ったところ、淡い紅色に染まりました。桜のピンク色が映えています。新緑、紅葉、一年を通じて散策をお楽しみいただけますが、この時期、もっとも華やかな季節です。この号が出る頃には、ちょうど見頃を迎えているのではないでしょうか。花見散策のお供に、散策マップを手にしていただければ幸いです。
(当館総務課主事 中嶋浩美)


〈美術館周辺散策マップ配布場所〉
県立美術館、県立中央図書館、県立大学、埋蔵文化財調査研究所、JR 草薙駅、
県民サービスセンター(県庁東館2階)、文化政策室(県庁西館6階)

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