静岡ホビーフェアに設置された「機動戦士ガンダム」の立像が話題をさらい、ロボットというものにあらためて注目が集まっています。そのような折、県立美術館でもわが国のロボット文化を振り返る展覧会を開催しています。それが「ロボットと美術—機械×身体のビジュアルイメージ」展です。
この展覧会では、多くの方々に親しまれている《鉄腕アトム》から《機動戦士ガンダム》に至るロボットアニメの作品群をプラモデルのボックスアートや模型で振り返ります。また、岡本唐貴、東郷青児に代表されるロボット黎明期の新興美術作品から村上隆やヤノベケンジによる現代アートまで、「ロボット」「人体」といった問題を考えさせてくれる美術作品も紹介します。さらに、フラワー・ロボティクス、ロボ・ガレージ、《初音ミク》といった現代のロボット事情も併せて展望しています。
こういった、美術とサブカルチャーを横断した展示によって、「人工の身体」ということについてわれわれがどのように向き合ってきたのか、その軌跡を見ていくことができるのではないかと考えています。さらに、本展独自の試みとして、ロボットと人とのふれあいをテーマとした短編アニメーションも製作されました。
紀元前から現在に至るまで、われわれ人類にとって人体は常に重要な関心事であり続けてきました。ロボットの歴史を眺めることで、美術における人体表現についてもまた別な見方ができるようになるのではないか、企画者はそのように考えています。
《本展オリジナルアニメ》
イラスト:田中誠輝、寺岡賢司
彩色:福谷直樹
©R&A/CA
浅井真紀
《初音ミク・アペンド
(MIKU Append)》
フィギュア
作家蔵
©Crypton Future Media,Inc