アマリリス Amaryllis

2012年度 春 No.105

本の窓
『酒井抱一と江戸琳派の全貌』
求龍堂 2011年

 最近、展覧会図録が変わってきています。一般書籍としても販売されるものが増えており、装丁もおしゃれになりました。仕事柄、展覧会を見学することが多いのですが、必ず図録を入手します。展覧会で後に残るのは図録だけ。その記録として重要です。展覧会もいろいろですが、図録もいろいろです。図録は、単にイベントの付随的な印刷物と考える人いますが、そうではありません。中には学術研究の上、貴重になるものも含まれます。そこには、展覧会企画者の意図や、新知見が含まれている場合もあり面白い。また、最近は読み物として工夫を凝らしており、書籍より販売数が多い図録もあると聞きます。書籍と図録の垣根がなくなってきたのでしょう。展覧会図録の新たな魅力を発見してください。
(当館学芸課長 飯田真)

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