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1200年余の昔、唐招提寺は、苦難を乗り越え来日した唐の高僧・鑑真和上によって創建されました。奈良時代の金堂と講堂を今に伝える稀有な伽藍を有し、1998年には世界文化遺産として登録されています。その貴重な金堂は4度の大修理を経てその姿を保ってきましたが、平成のこの時代に、大規模な解体修理が行われることになりました。これを機に計画されたのが、「国宝 鑑真和上展」です。
この展覧会でなによりも特別な位置を占めるのが、鑑真和上坐像(写真)です。講堂の梁が砕ける夢を見て和上の死の近いことを知った弟子の忍基が、そのお姿をとどめようと弟子たちとともに作ったもので、日本における最古の、また最高の肖像彫刻として知られています。
普段は唐招提寺においても目にすることのできないこの貴重なお像を中心に、寺宝として大切に伝えられてきた仏教美術の数々を、一堂に公開する展覧会。ここ静岡で、天平の息吹に触れるまたとない機会です。どうぞお楽しみに。
(当館学芸員 森 充代)
国宝 鑑真和上坐像
撮影:大西成明
観覧料 |
一般 1,200円(1,000円) 高校・大学生・70歳以上 600円(500円) 中学生以下 無料 ※()内は前売および団体料金 |
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