アマリリス Amaryllis

2008年度 春 No.90

「十二の旅 感性と経験のイギリス美術」展
2008年9月12日(金)〜10月26日(日)

4月26日、「十二の旅」展のオープニング・セレモニーが、第一会場の栃木県立美術館で、英国大使館やブリティッシュ・カウンシルの関係者をお招きし、華々しく開催されました。
この展覧会は、「旅」という視点から12人のイギリス人作家を紹介しています。19世紀から現代にまで生み出された、絵画・彫刻・版画・写真・映像・工芸約170点の多様な出品作品には、テーマの「旅」が次のように重なり合っています。

(1)「作家の旅」:出品作品はいずれも、作家が旅することによって生まれました。それは、文字通りどこかよその土地を旅した際に制作されたものもあれば、時間や記憶を遡ることによる旅をモティーフにしたものもあります。

(2)「作品の旅」:この展覧会は、企画した4館の所蔵作品を核にしています(栃木県立美術館、静岡県立美術館、富山県立近代美術館、世田谷美術館)。いつもの美術館とは異なる場所で、「旅」というテーマに沿って展示されることにより、一つ一つの作品が新たな側面を見せてくれる可能性を秘めています。

(3)「私たちの旅」:作品のそうした新しい側面・魅力を発見するのは、私たち自身です。この展覧会に参加することが、私たちの旅となります。
当館での「十二の旅」に、どうぞご期待ください。
(当館主任学芸員 南 美幸)

(栃木会場の展示風景)作風や時代にこだわることなく作家ごとに展示した栃木会場は、偶然の出会いを秘めた個展の連続といった趣を呈しています。

ムーアの展示風景
©Reproduced by permission of Henry Moore Foundation

手前がリーチ、奥がゴールズワージー
©Andy Goldsworthy

出品作家
ボイル・ファミリー(ジョーン:1931−、マーク:1934−2005、セバスチャン:1962−、ジョージア:1963−)、ジョン・コンスタブル(1776−1837)、アンディ・ゴールズワージー(1956−)、アンソニー・グリーン(1939−)、モナ・ハトゥーム(1952−)、デイヴィッド・ホックニー(1937−)、バーナード・リーチ(1887−1979)、ヘンリー・ムーア(1898−1986)、デイヴィッド・ナッシュ(1945−)、ベン・ニコルソン(1894−1982)、ジョゼフ・マロード・ウイリアム・ターナー(1775−1851)、チャールズ・ワーグマン(1832−1891)

Information

観覧料 一般 800円(600円)
高校生・大学生・70歳以上 400円(300円)
中学生以下 無料
※()内は前売または20名以上の団体料金。

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