日本画 | 油彩 | 版画 | 彫刻 | ミクストメディア | 資料
組み合わされた、雑誌『TIME』の表紙を飾るアメリカ大統領の顔と作者の顔。そこでは、メディアの創る時代ごとの「世界の顔」と言うべき虚像と、顔を知られていない一作家の実像という、虚実が相殺し合いつつ絡み合い、現代社会の様々な矛盾をユーモラスに顕在化している。作者の代表作と呼ぶにふさわしいシリーズ作品である。
《フォードと郭》 1974(昭和49) 紙、リトグラフ 47.2×34.2 |
《カーターと郭》 2007(平成19) 紙、シルクスクリーン 53.6×36.9 |
《レーガンと郭》 2007(平成19) 紙、シルクスクリーン 54.0×37.0 |
《レーガンⅡと郭》 2006(平成18) 紙、シルクスクリーン 53.8×39.4 |
《ブッシュ(父)と郭》 2010(平成22) 紙、シルクスクリーン 54.0×37.8 |
《クリントンと郭》 2003(平成15) 紙、シルクスクリーン 54.5×41.3 |
《クリントンⅡと郭》 2000(平成12) 紙、シルクスクリーン 51.8×37.0 |
《ブッシュ2001と郭》 2002(平成14) 紙、シルクスクリーン 54.0×36.3 |
《ブッシュ2001(Ⅱ)と郭》 2005(平成17) 紙、シルクスクリーン 52.5×37.0 |
《オバマと郭》 2009(平成21) 紙、シルクスクリーン 51.6×36.8 |
静岡市に生まれる。1920年代末より静岡の創作版画活動の中心的人物として活動する。静岡市役所水道課に勤務しつつ制作活動を続け、1936年(昭和11)、第1回日本版画協会賞を小野忠重とともに受賞し、同会会員となる。また同年、国画奨学賞を受賞した。戦後は、紐版画や紙版画など多彩で自在な試みを展開した。日本版画協会名誉会員、静岡県版画協会名誉会長。2000年(平成12年)、島田市博物館で「栗山茂版画展」を開催した。
《いか》 1952(昭和27) 紙、木版 35.0×24.3 |
《無題》 1955(昭和30) 紙、木版 74.0×58.2 |
《73-No. 9》 1973(昭和48) 紙、木版 46.0×33.5 |
《古代の賦-装》 1989(平成元) 紙、紙凸版 69.5×55.0 栗山は、1974年(昭和49年)頃より、発掘品をテーマにした「古代の賦」シリーズの制作を始める。遺跡を空から俯瞰したような鳥瞰図や風景画を単純化した作品には、栗山が若い頃に静岡市役所水道課で水源地や貯水場の測量をした経験や戦争中に中国で見た風景などが反映されている。「家族」など人間をテーマとした作品には、人間の営みと豊穣の喜びが表現されている。 |
《表慶館-東京国立博物館》 1992(平成4) 紙、木版 35.0×50.0 |
《秋燈夜話》 1995頃(平成7頃) 紙、木版 18.3×23.0 |
《古代の賦-昔ばなし》 1995(平成7) 紙、紙凸版 71.3×54.7 |
《古代の賦-家族》 1996(平成8) 紙、紙凸版 55.7×69.6 |
《日本平の富士》 2000(平成12) 紙、木版 36.4×50.3 栗山は、晩年、静岡県文化課などの依頼に応じて、作品を制作した。本作は、日本美術家連盟出版の「富嶽三十六景」に掲載されたものである。依頼制作ではあるが、売絵の要素はほとんどなく、駿河湾越しに個性的な富士が遠望される味わい深い作品となっている。 |
《発掘地帯》 2002(平成14) 紙、紙凸版 63.8×45.4 |
《少女像》 2007(平成17) 紙、木版 23.0×18.0 |
《古代の賦-狩りする人々》 2009(平成21) 紙、木版、トナープリント 55.0×39.7 |