《雪のグリュンデルワルド》
1927(昭和2)
キャンヴァス、油彩 37.5×45.2cm
佐分眞は名古屋生まれの洋画家で、渡仏中の1927年に3人の仲間とともにこの地を訪れた(「グリュンデルワルド」は現在一般に「グリンデルヴァルト」と呼ばれるスイス山岳観光の一拠点)。キュビスム的な建物の処理と、後の重厚な色彩感覚を予感させるモノクロームに近い色使いが印象的な佳品。佐分は帰国後も帝展等を舞台に活躍するが、1936年に自宅アトリエにて自死。本作は友人達によって編纂された遺作集に掲載されている。