コレクション新収蔵品

2014年 静岡県立美術館 新収蔵作品

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日本画

伝池大雅 1723-76(享保8-安永5)

雪のグリュンデルワルドの画像
《林屋洞図》
18世紀(江戸時代)
絹本着色 掛幅 44.3×134.9cm

極端に横長の画面に描かれる水辺の風景。木々の間に楼閣が隠顕し、建物内には人影も見える。印象的なアーチ状の懸崖の向こうにはさらに遠景が広がり、かつて「仙洞楼閣図」と呼ばれたのも頷ける幻想的な山水図である。形式化した岩皴などから、現時点では池大雅(1723~76)の作とは見なし難いが、かつて『池大雅作品集』(中央公論美術出版、1960年)に掲載された作品で、大雅研究史上その意義は決して小さくない。

平山郁夫 1930-2009(昭和5-平成21)

著作権などの都合により、
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《秋天東寺五重塔》
2004(平成16)
紙本着色 額装 116.7×80.3cm

日本文化の源流を求めてシルクロードや仏教東漸などをテーマに描き続けてきた平山郁夫だが、2000年頃からは国内の社寺や古道をさかんに取り上げるようになった。とりわけ京都については、大陸から伝わった文化が和様化されて完成を見た、日本文化集大成の地と捉え、2005年、平成の洛中洛外図を核とする京都をテーマとした新作展を開催している。本作はそのうちの1点。画家が「浄土の美しさを実感する」という、燃えるような紅葉の中に聳える東寺五重塔の風格が、よく描き出される。

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