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松岡映丘 《今昔ものがたり 伊勢図》
昭和4年(1929)
静岡県立美術館蔵
府川荘四郎氏寄贈
(府川耕作コレクション)


『今昔物語集』の和歌説話を描く。藤原伊衡が醍醐天皇の使者として伊勢御息所の邸を訪れ、屏風和歌の詠進を求める場面。右上の紙と筆を手にする女性が伊勢、御簾をはさんで画面中央に座るのが伊衡で、邸の女房らに酒などを勧められ、もてなされている。「板敷は鏡のように磨き立てられ、人の姿がすっかり映って見える」との叙述に沿い、衣や敷物、御簾などが板敷に映り込む様まで丁寧に表現され、原典の雅で趣深い風情が見事に表される。映丘らしい理知的な構図や鮮麗な色彩、端正な細密描写が冴える大幅。昭和五年(1930)のローマ開催日本美術展に出品された。
※7月18日まで開催の「物語のある絵画」展に出品されています。              
(当館学芸員 森 充代)

Index
■物語のある絵画 -日本画と古典文学の出会い
■アルタイの至宝展
■新任館長よりごあいさつ
■普及事業報告 絵画ワークショップ「ドット若沖」
■収蔵品展のご紹介
■ただいま準備中! 静岡NewArt「あなたの居場所」展
■研究ノート 狩野探幽と鳥の写生
■本の窓
■美術館問はず語り「美術品調査のいろいろ」


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