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都鳥英喜は浅井忠の従弟で、明治美術会・太平洋画会で活躍した画家である。この作品は、パリ郊外モンティニーの田園風景を安定した構図に収めた風景画の佳品である。都鳥作品としては最大級の大きさを持ち、落ち着いた格調の高さを感じさせる。さらに細部に目を転じれば、秋風にそよぐ樹葉を鮮やかな色彩と点描風の筆致で描くことで画面に動きをもたらしてもおり、技術の確かさをみてとることができよう。本作は、京都市美術館所蔵作のヴァリアントでもある。
《モンティニーの秋》
1920(大正9)年
80.2×115.2cm
キャンヴァス、油彩
静岡ゆかりの代表的な洋画家の、初期の自画像。美大在学中の作品である。この年、養父から一念の号を送られ、また翌年には今村繁三の支援を受け、文展に入選するなど、画学生から画家へ歩みだす時期の作品。当時、流行していた岸田劉生らの自我表現の感化もみられるが、中間色の多用など、のちの画風の萌芽も認められる。
《自画像》
1914(大正3)年
45.8×33.6 cm
油彩、キャンヴァス
静岡県富士市生まれ。曽宮一念に師事したのち、国画会を中心に東京で活動した。大自然や宇宙の無限空間のイメージを、身近な事物との関係のもとに探究する幻想的な画風を特徴としている。特徴としている。《海辺》は、初期作の一つ。当時の現代美術を席巻していたシュールレアリスムの影響を色濃く反映しており、以降の野田作品の幻想性の出発点をうかがわせる作品である。
《海辺》 1953(昭和28)年 91.0×72.7cm キャンヴァス、油彩 |
《蛇使い座》 1959(昭和34)年 97.0×130.5cm キャンヴァス、油彩 具象的イメージと、抽象的な作画とが混在するスタイルを確立していく時期の作品。 |
《天と地》 1960(昭和35)年 97.0×145.8cm キャンヴァス、油彩 画業の中で、最も抽象性が高まる時期の作品。当館所蔵の《全き空》(1962)へ続く作風。 |
《古代文字》 1961(昭和36)年 80.3×100cm キャンヴァス、油彩 1960−61年に数点制作された甲骨文字や占いに取材する一連の作品のひとつ。 |