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アルベルト・ジャコメッティ(1901−1966)
《横たわる女》


平成5年度購入
1929年 ブロンズ 27.7×43.1×15.2cm

 作家に生まれつきの天才と努力型の秀才とがあるとするならば、ジャコメッティは典型的な後者だろう。針金のような人物像へ行きつく前に、若いジャコメッティは民族美術やシュルレアリスムを参照しつつ、彫刻の本質的な問題を無骨なまでのやり方で試行錯誤した。《横たわる女》もその一つである。ぜひこの作品を正面からとともに、側面から見てほしい。受ける印象がまるで違うことに驚くだろう。彫刻はいったいどこから見るのか、この古くて新しい問題にジャコメッティは取り組んでいる。その問いは、やがて戦後アメリカ彫刻に引き継がれた。当館前庭のトニー・スミス《アマリリス》もその一例である。


(当館学芸員 堀切正人)

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 −学芸員・森鴎外− 堀切正人

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