講演会
静岡県文化プログラム スペシャルトーク×ロダンウィーク
考える人になる―美術の中の男性表現について
日本一の饒舌美術史家宮下規久朗先生を静岡に迎える。 宮下先生とわたしは、今から30年前に神戸の美術館で机を並べていた。 楽しかったその生活は3年間で終わったが、それぞれの道を歩み始めたあとも、会えば美術について語り合い、 そのつど「考える人」になってきた。 今回は、静岡県立美術館が毎年開催する「ロダンウィーク」にちなんで、冥界からロダン先生をもお招きして、 美術のなかの男性表現について語り合おうという話になった。 美術を論じては、彫刻よりも絵画が、男性表現よりも女性表現が話題になることが多く、 男性彫刻はさぞかし肩身の狭い思いをしているだろう。それはいささかバランスを欠いてやしないかと 「考える人」(登壇者B:木下)が、力ラヴァッジョ研究にはじまり、 今やイタリア美術史にとどまらず広く古今東西の美術を「考える人」(登壇者A:宮下)に問いかけることから、 この型破り口ング対談、いや鼎談は始まる。西洋美術、日本美術のなかのさまざまな男性表現について考えることで、 美術という人間の営みの根源に迫りたい。(木下直之)
開催日 | 2019年11月02日(土) |
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時間 | 14:00~16:30 |
場所 | 静岡県立美術館 講堂 |
対象 | 幼児、小学生、中学生、高校生、一般 |
申込 | 不要 |
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参加費 | 無料 |
定員 | 先着250名 |
登壇者
登壇者A 宮下規久朗(みやした・きくろう)/ 神戸大学大学院人文学研究科教授
1963年名古屋市生まれ。
東京大学大学院人文科学研究科修了。
兵庫県立近代美術館などを経て現職。
イタリアや日本近代を中心に、広く古今東西の美術史を研究。
主な著書に、『カラヴァッジョ―聖性とヴィジョン』(名古屋大学出版会 2004/サントリー学芸賞)、『刺青とヌードの美術史』(日本放送出版協会 2008)、『ウォーホルの芸術』(光文社 2010年)、『モチーフで読む美術史』(筑摩書房 2013)、 『闇の美術史』(岩波書店 2016)、『聖と俗』(岩波書店 2018)、『そのとき、西洋では』(小学館 2019)など多数。
登壇者B 木下直之(きのした・なおゆき)/ 静岡県立美術館館長・東京大学名誉教授
1954年浜松市生まれ。
東京藝術大学大学院中退、兵庫県立近代美術館学芸員、東京大学総合研究博物館助教授、東京大学大学院教授 を経て現職。
19世紀日本の文化を研究。2015年春の紫綬褒章。
著書に『美術という見世物』(サントリー学芸賞)、『ハリボテの町』、『写真画論』(重森弘淹写真評論賞)、『世の途中から隠されていること』、『わたしの城下町』(芸術選奨文部科学大臣賞)、『戦争という見世物』、『銅像時代』、『股間若衆』、『近くても遠い場所』、『せいきの大問題』、『動物園巡礼』、『木下直之を全ぶ集めた』などがある。
ロダン/ 彫刻家
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