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i 海岸の人物 40.6×52.7cm
ii 風景の中の赤いドレスの女 40.3×52.8cm

iv 水浴者たち 40.9×53.0cm vi 田園風景の中の女たち 40.8×52.7cm

ケル=グザヴィエ・ルーセル《風景》
1900年頃
中国紙にカラーリトグラフ
6枚組より
平成14年度購入


作者ルーセルは、フランス象徴主義のグループ「ナビ派」(「預言者」の意味)の一員として19世紀末から20世紀にかけて活躍した画家で、本作はルーセル後半期の幕開けともいえる時期に制作された。作品の舞台となっているのは、林間の空地や泉のほとりなど、ニンフや浴女たちのあらわれる神話的風景。ルーセルの画業においては、この時期から徐々に風景というモチーフが重要なものとなってくるのである。後年のルーセルに多く見られるようになるこのモチーフは、この世ならぬ軽やかさや、精妙な光などを表現しなければならず、高度な技術が求められる。ルーセルは、この課題に対し、手ごたえのない、はかないような量塊の表現と、こまやかで震えるような筆致を用い、みごとな答えを提示している。
(当館学芸員 村上 敬)

Index
■「狩野派の世界2003」展を終えて
■100万人の「生きろ」プロジェクト始動鈴木貴博氏による講演会
■もうひとつの明治美術明治美術会から太平洋画会へ
■江戸開府400年記念 徳川将軍家展

■研究ノート 松岡映丘《今昔ものがたり 伊勢図》

■美術館の事業評価が始まる ―利用者のための新しい美術館を目指して―
■本の窓


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