対立と融和

対立と融和 一19世紀の江戸画壇

終了
2019年06月11日(火)〜2019年07月15日(月)

概要

18世紀に諸派が興隆した江戸画壇では、19世紀になると、江戸狩野派、浮世絵という二大流派以外のスタイルは、谷文晁を核として収束していきます。江戸狩野派には狩野栄信・養信親子が現れ、さまざまな古典図様を組みあわせ、時代に合わせて表現を刷新した幕末狩野派様式を確立し、狩野派最後の光芒を放ちました。それに対し、18世紀末に自らのスタイルを確立した文晁は、江戸琳派の祖・酒井抱一とも交友し、幕末狩野派と競合する、19世紀の江戸画壇の中心的存在となりました。幕末狩野派と文晁一派の作品には、古典学習において相違点が認められる一方で、実景表現などにおいて共通点が見出されることが注目されます。また、文晁は、18世紀の江戸画壇では分化していた諸要素を取り込むことで、江戸画壇の主な特徴である、折衷的なスタイルを画壇全体に広げていきます。文晁一派の登場と浮世絵師の旺盛な活動によって、武家文化と庶民文化の領域の境目はなくなり、幕末狩野派様式の確立もあいまって、19世紀の江戸画壇は、百花繚乱の様相を呈したのです。 本展示では、以上のような状況を、幕末狩野派、文晁一派による、古典図様に基づき描かれた作例や実景を描いた作品を中心にご紹介し、円熟味を増す19世紀の江戸画壇の魅力をご覧いただきます。

主な展示物

画像:谷文晁《富士山図屏風》1835(天保6)年
谷文晁《富士山図屏風》1835(天保6)年
画像:狩野栄信《春秋山水花鳥図 春幅》
狩野栄信《春秋山水花鳥図 春幅》
画像:福田半香《山水図》1850(嘉永3)年
福田半香《山水図》1850(嘉永3)年

展覧会基本情報

開催期間 2019年6月11日(火)~7月15日(月・祝)
開館時間 10:00~17:30(展示室の入室は17:00まで)
夜間開館 7月6日(土)、7日(日)、13日(土)、14日(日)
10:00~19:00(展示室への入室は18:30まで)
休館日 毎週月曜日(月曜日が祝日・振替休日の場合は開館し、翌日休館。)
観覧料
  • 当日券一般:300円/大学生以下・70歳以上:無料
  • 団体券一般:200円/大学生以下・70歳以上:無料
  • ※企画展をご覧になった方は無料。企画展の観覧料は、展覧会ごとに変ります。
  • ※団体のお申込/20名以上の団体のお申込は、美術館総務課へお問合わせください。学生の団体を引率の場合、引率の先生は無料になる場合があります。詳しくは美術館まで。
  • ※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方と付添者1名は、企画展、収蔵品展とも無料でご覧いただけます。専用駐車場のほか、車椅子も完備しております。美術館総務課までお問合わせください。
無料託児サービス 日曜日・祝日のみ利用可
時間:午前10:30~15:30
対象年齢:乳・幼児(6ヶ月以上~小学校就学前)
※ベビーカーは、インフォメーションで無料貸出いたします。

イベント情報

展示解説 ギャラリーツアー(対立と融和) 矢印

当館ボランティアが対話形式で展示室の作品をご案内します(各回30分程度)。 第7室収蔵品展についてのツアーです。

日時:
2019年06月15日(土)

展示解説 学芸員によるフロアレクチャー 矢印

当館学芸員が展示室で作品について解説します。

日時:
2019年06月23日(日)

展示解説 ギャラリーツアー(対立と融和) 矢印

当館ボランティアが対話形式で展示室の作品をご案内します(各回30分程度)。 第7室収蔵品展についてのツアーです。

日時:
2019年07月06日(土)

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このページについてのお問い合わせ

総務課 TEL. 054-263-5755
学芸課 TEL. 054-263-5857

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