追悼 草間彌生さん

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草間彌生《無題(No.White A.Z.)》(1958‐1959)静岡県立美術館蔵


前衛芸術家の草間彌生さんが、2026(令和8)年8月14日に97歳で逝去されました。
生涯にわたり旺盛な創作を続け、独自の表現によって現代美術の可能性を切り拓いた草間さんのご功績に深い敬意を表するとともに、心よりご冥福をお祈りいたします。
 
草間さんは1929年、長野県松本市に生まれ、幼少期から幻視や幻覚を体験し、
水玉や網目をモチーフとした作品を制作するようになりました。
1957年に渡米してからは、ニューヨークを拠点に、絵画、彫刻、インスタレーション、ハプニングなど表現の領域を広げながら、モチーフの反復と増殖によって自己と世界の境界を消し去る「自己消滅」をテーマに、独自の芸術世界を築き上げました。
1973年に帰国した後も、その探求は途切れることなく、小説や詩の執筆をはじめ、絵画、野外彫刻、大型インスタレーションなど多彩な創作活動を精力的に展開しました。生涯にわたる活動は、国内外で大きな足跡を残し、その独創的な芸術は世界的に高く評価を受けています。
 
当館では、草間さんの作品15点を収蔵するほか、これまでに2007年に収蔵品展「草間彌生の世界 初期油彩画の代表作から近作まで」を、また2013年には企画展「草間彌生 永遠の永遠の永遠」を開催しました。
収蔵作品の中でも、草間さんが1957年に渡米した後、程なくして描いたホワイトネットペインティングの大作《無題(No.White A.Z.)》(1958‐1959)は、草間さんの初期を代表するシリーズの中でも、そのスケールと精緻な表現により無限のコンセプトを今に伝える名品として高く評価されています。「日本で見られるアート100選」(国立アートリサーチセンター)に選出されているほか、世界各地の主要美術館で開催された草間彌生さんの個展に貸し出しを行ってまいりました。
本年9月11日からオランダのステデリック美術館(アムステルダム市立美術館)で開幕する「草間彌生展」にも出展される予定です。
 

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学芸課 054-263-5857

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