NHK日曜美術館 50年展

NHK日曜美術館 50年展

予告
2026年07月18日(土)〜2026年09月27日(日)

概要

美術番組の草分け的な存在であるNHKの「日曜美術館」は、今年で50周年を迎えます。本展では、番組に登場した作品・作家の中から厳選した名品や関連作を、懐かしい番組出演者が作品・作家への強い思いを込めて語る様子や、作家のアトリエでの制作風景などの貴重な映像を交えながら紹介します。

展覧会の見どころ

1.放送50年を迎えるNHK「日曜美術館」を彩った、120点を超える名品を展示

西洋・日本の絵画や彫刻、浮世絵、屏風、土器、伝統工芸などジャンルを超えた名品が勢揃い!

2.お蔵出しの番組映像・出演者たちがつむいできた言葉が展示室内に!
出展作品がどのように語られ、紹介されたのかを当時の映像や言葉とともに追体験出来ます
 
3.第5章「作家の生き様と美アトリエ&創作の現場」では、創作現場の貴重な映像が登場!

制作中の作家の言葉・作品が生み出される瞬間を、作品と共に味わうことが出来ます

 

展示構成


|第1章|語り継ぐ美 時を超えて美を語る言葉・語らせる作品
1976年4月、日曜美術館は「私と○○」という企画で放送を開始しました。各界の第一線で活躍するゲストが、敬愛する作家や作品への思いを語り、美の本質や創作の背景に迫る内容でした。彼らは「美の語り部」として、言葉にならない美を言葉でつむぎ、私たちと作家をつなぐ架け橋となりました。その言葉は、美を味わう手引きであると同時に、「人間とは」「自然とは」「生きるとは」といった根源的な問いへの入口でもありました。50年を経た今も、「美を語る言葉」を大切に伝えるという精神は息づいており、繰り返し取り上げられる作家や名品も多くあります。一人のゲストが同じ作家を30年後に再び語ることもあり、語りの熱は時代を超えて受け継がれています。それは作品自体が「語らせる」力を持ち、人々に感動と表現への衝動を呼び覚ます証です。名品と語り部の言葉が重ねた50年の美の軌跡は、今なお新たな感動を生み続けています。
大江健三郎が語るフランシス・ベーコン舟越保武が伝える松本竣介、モデルとなった矢内原伊作が明かすアルベルト・ジャコメッティなど、各界の第一線で活躍するゲストの言葉とともに、古今東西の作家と作品をご紹介します。

 

     
左から
ルネ・マグリット《レディ・メイドの花束》1957年 大阪中之島美術館蔵
岸田劉生《道路と土手と塀(切通の写生)》1915年(重要文化財) 東京国立近代美術館蔵 ※8/25-9/27展示
石田徹也《飛べなくなった人》1996年 静岡県立美術館蔵


    
左から
高橋由一《鮭》1877年頃(重要文化財) 東京藝術大学蔵
エドヴァルド・ムンク《マイスナー嬢の肖像》1907年 ひろしま美術館蔵
アルベルト・ジャコメッティ《ヤナイハラⅠ》1960-61年 国立国際美術館蔵 撮影:福永一夫


|第2章| 日本美の再発見古代から明治まで
1950年代の岡本太郎による縄文の美の再発見、1970年代の辻惟雄による江戸の奇想絵画の評価、そして琳派や浮世絵を現代アーティストが再解釈する動きなど、日本美術には、時代や人物の視点によって新たな光を放つ魅力があります。1976年に始まった「日曜美術館」は、放送初期から北斎や若冲を紹介してきましたが、2016年の若冲展では空前の行列が生まれ、日本美の再評価を象徴しました。2000年代以降は奇想の絵師の特集が増え、井浦新さんの企画による「“にっぽん”美の旅」シリーズでは縄文の美が数多く取り上げられました。奇想の強烈さ、縄文の造形力、浮世絵の多様な表現には、創造した芸術家の情熱とともに、受け止めた庶民の生命力が宿っています。そこには、日本の美の源流を自らの中に再発見する可能性が感じられます。
村上隆大野一雄井浦新らがつむぐ言葉で、縄文土器・土偶伊藤若冲曾我蕭白葛飾北斎など、日本美術の名品が再び輝きだします。



 
左から
葛飾北斎《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》1831年頃 和泉市久保惣記念美術館蔵 ※9/1-9/27展示
月岡芳年《義経記五條橋之図》1881年 横浜美術館蔵(加藤栄一氏寄贈)


  
左から
伊藤若冲《仙人掌群鶏図》(部分)1789年(重要文化財)大阪・西福寺蔵 ※8/25-9/27展示
《縄文土器深鉢火焔型土器》新潟県長岡市岩野原遺跡出土縄文時代(中期) 國學院大學博物館蔵


|第3章| 工芸 伝統と革新
50年間、日曜美術館が継続して取り上げてきたのが「工芸」です。1976年の「日本伝統工芸展」から始まり、翌年からは「正倉院展」も放送し、日本の優れた工芸美術を紹介してきました。番組では、正倉院の宝物や、各時代を代表する匠たちの制作風景、そして技と素材に真摯に向き合う姿が映像として残されています。その中には、後に人間国宝となる職人たちの若き日の挑戦や、親から子へと受け継がれる技の葛藤、厳しい時代にも続く伝統継承の奇跡が映し出されています。近年は、明治から現代に至る超絶技巧にも注目し、過去の名工の技に学びつつ新たな表現を探る若手作家たちを紹介しています。自然と深く結びついた日本の工芸の誇りと精神は、今もなお匠たちの手の中で脈々と受け継がれているのです。
正倉院宝物(模造)、松田権六室瀬和美森口華弘・邦彦安藤緑山塩見亮介などの名品をご紹介します。

 

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前原冬樹《一刻タイルに兎林檎》2018年 作家蔵

|第4章| 災いと美
2020年、コロナ禍により美術館が休館し、番組の継続も危ぶまれる中で「日曜美術館」は大きな危機を迎えました。しかし「美を届けることを止めない」という信念のもと、過去の映像を活用した「蔵出し日本絵画・西洋絵画シリーズ」や、困難な時にこそ分かち合いたい作品を紹介する「♯アートシェア」などが生まれました。中でも「疫病をこえて人は何を描いてきたか」は、災いと人間の表現の関わりを美の視点から見つめ直す象徴的な番組でした。古来より人は災厄に向き合う中で美を通してそれを理解し、昇華してきたことが明らかになり、災害や戦争に対しても同様の姿勢が見られます。戦争体験や自然災害の惨状と対峙しながら、創作を通して真摯に人間の在り方を問う作家たちの姿は、なぜ人は災いをも美で表現しようとするのかという根源的な問いを私たちに投げかけ、美の持つ無尽蔵の力を改めて感じさせるものです。本章では、災いと向き合い、理解し、受け止めるために美が果たしてきた役割とその力を考えます。
香月泰男靉光野見山暁治石内都などの作品とあわせてパブロ・ピカソの傑作《ゲルニカ》を高精細映像で展示します。

 


石内都《ひろしま#11 donor : Harada, A.》2007年 作家蔵 © Ishiuchi Miyako「ひろしま#11」donor: Harada, A. Courtesy of The Third Gallery Aya
 

|第5章| 作家の生き様と美アトリエ&創作の現場
作家のアトリエは、歓喜や苦悩、葛藤、孤独といったあらゆる感情が交錯する、美の舞台裏です。日曜美術館では1980年から「アトリエ訪問」シリーズを通して、多くの作家の創作現場を紹介してきました。散乱した空間もあれば道場のように整然とした場もあり、そこには作家それぞれの生き様と個性が刻まれています。作品がまさに誕生する瞬間に立ち会うことは、創造の核心に触れる特別な体験です。日常の何気ない出来事から着想を得る姿には、作家の内面や秘密を垣間見る喜びがあります。また、制作過程で語られる言葉の一つひとつには、創造という行為の深い意味が宿っています。見えないものを描こうとする探究や、人間や社会、自然への思索は、美を超えて生き方そのものを問う“美の哲学”といえます。アトリエという聖域での濃密な時間がある限り、新たな美が生まれ、世界に光をもたらし続けるのです。
岡本太郎柚木沙弥郎志村ふくみ李禹煥舟越桂諏訪敦山口晃など、放送時の映像とともに制作の過程で作家が語る言葉に耳を傾けながら、創造という行為の深淵を感じてみてください。



舟越桂《水に映る月蝕》2003年 個人蔵

「NHK日曜美術館50年展」公式サイト https://nichibiten50.jp/
展覧会公式図録・関連グッズ・音声ガイドなどの情報は公式サイトをご確認ください。

展覧会基本情報

開催期間 2026年7月18日(土)~9月27日(日)
開館時間 10:00~17:30(展示室の入室は17:00まで)
休館日 毎週月曜日(月曜日が祝日・振替休日の場合は開館し、翌日休館。)
観覧料
  • 前売券一般:1,600円/70歳以上:800円/大学生以下:無料
  • 当日券一般:1,800円/70歳以上:900円/大学生以下:無料
  • 団体券一般:1,600円/70歳以上:800円/大学生以下:無料
  • ※企画展ご入場の方は、収蔵品展、ロダン館も併せてご覧いただけます。
  • ※団体のお申込/20名以上の団体のお申込は、美術館企画総務課へお問合わせください。
  • ※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、特定医療費(指定難病)受給者証・指定難病登録者証の交付を受けている方と付添者1名は無料。
前売券について
  • 前売券は2026年7月17日(金)まで販売
  • [前売・当日券]
チケットぴあ[Pコード:687-416]
​セブンチケット[セブンコード:114-372]
ローソンチケット[Lコード:42417]
静岡県立美術館
  • [前売券のみ]
大和文庫
静岡市美術館ミュージアムショップ

 

イベント情報

ワークショップ こども創作週間 矢印

さまざまな材料、道具、アイディアが集まった当館の実技室をこどもたちに開放します。好きな創作活動をするもよし、コンクールの絵を描くもよし、探求学習のタネも見つかるかも!?お気軽にお越しください。

日時:
2026年07月18日(土)〜2026年07月20日(月)
場所:
実技室

展示解説 学芸員によるフロアレクチャー(NHK日曜美術館 50年展) 矢印

企画展「NHK日曜美術館 50年展」について、展示室内で作品を前に行う展示解説会です。

日時:
2026年07月26日(日)

ワークショップ 名画をオノマトペで飾ろう 矢印

番組放送50周年のNHK「日曜美術館」では、作家やゲストたちの言葉を通して、作品・作家の魅力や創作の秘密などについて語られてきました。 本ワークショップではオノマトペ(ふわふわ、キラキラ、さらさら等)を使って作品を鑑賞します。展示室で作品をみた後に自分のお気に入りの作品を選び、作品画像のまわりをオノマトペで飾ります。たくさんの名品・名作と出会う中で、どのような言葉が生まれるでしょうか。

日時:
2026年08月02日(日)
場所:
静岡県立美術館実技室、展示室

ワークショップ こども創作週間 矢印

さまざまな材料、道具、アイディアが集まった当館の実技室をこどもたちに開放します。好きな創作活動をするもよし、コンクールの絵を描くもよし、探求学習のタネも見つかるかも!?お気軽にお越しください。

日時:
2026年08月11日(火)〜2026年08月12日(水)
場所:
実技室

展示解説 学芸員によるフロアレクチャー(NHK日曜美術館 50年展) 矢印

企画展「NHK日曜美術館 50年展」について、展示室内で作品を前に行う展示解説会です。

日時:
2026年08月22日(土)

展示解説 学芸員によるフロアレクチャー(NHK日曜美術館 50年展) 矢印

企画展「NHK日曜美術館 50年展」について、展示室内で作品を前に行う展示解説会です。

日時:
2026年09月06日(日)

ワークショップ 見えない人と見える人の対話による鑑賞会(NHK日曜美術館 50年展) 矢印

障害の有無にかかわらず、来館者同士が自由に語り合いながら作品を楽しむ鑑賞会です。

日時:
2026年09月12日(土)
場所:
静岡県立美術館 講座室および展示室、エントランスホール

講演会 館長美術講座「日曜美術館にて2匹の魚を味わう」 矢印

当館館長による講演会です。 ※手話通訳あり

日時:
2026年09月13日(日)
場所:
当館講堂

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このページについてのお問い合わせ

企画総務課 TEL. 054-263-5755
学 芸 課 TEL. 054-263-5857

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